358-1

インド洋での海上自衛隊の給油活動を再開するための新テロ対策特別措置法は、本日午前の参院本会議での法案否決を受け、同日午後の衆院本会議で、憲法59条の規定に基づき、衆院議席の3分の2以上の多数で再可決、成立した。

これに関連した日本経済新聞の社説に「理解に苦しむ民主の国会対応」がかいてあるので掲載する。

イ ンド洋での海上自衛隊の給油活動を再開させるための給油新法案が参院外交防衛委員会で民主党などの反対多数で否決された。参院としてはあまりにも遅すぎる 意思決定である。11日の参院本会議での否決を経て同日の衆院本会議では与党の3分の2以上の賛成で再可決され、ねじれ国会最大の焦点である同法案はよう やく成立する。

海自の給油活動はテロとの戦いに対する日本の重要な貢献策であり、速やかな再開は当然である。むしろ法案審議をギリギリま で引き延ばして給油活動を長期間にわたり中断させた民主党の国会対応は理解に苦しむばかりである。民主党は単なる野党ではない。参院の主導権を握る第一党 として国政の一端を担っている責任をもっと自覚すべきである。

給油新法案の参院審議にあたって、私たちは参院与野党が良識を発揮し、話し合いで接点を見いだすことが望ましいと主張し、接点を見いだすのが困難なら速やかに参院の意思を示すべきだと求めてきた。残念ながらそうした期待は裏切られ、臨時国会は越年の事態となった。

民主党がようやく対案を提出したのは昨年末である。出すならもっと早く提出すべきだった。対案はアフガニスタンの民生支援のために陸上自衛隊を条件付きで派遣するとの内容だが、現時点では実効ある適切な貢献策とは言い難い。民主党内にさえ異論が残っている。

民 主党の国会対応は土壇場でも混乱した。当初は与党案と民主党案をともに継続審議にしようとしたが、2カ月も審議して参院の意思を示さないのは筋が通らな い。参院の存在意義さえ疑われかねない。さすがに共産、社民両党が継続審議に強く反対したため民主党も一転、採決に方針転換した。民主党の対応は党利党略 的と批判されても仕方ない。

給油新法案が11日に成立すると、次の焦点は18日召集の通常国会での予算関連法案審議に移る。ガソリン税の 暫定税率をめぐって自民党と民主党の主張が真っ向からぶつかるが、3月末までに法案が成立しないと予算に大きな穴が開き、混乱が懸念される。国民生活に混 乱が生じないよう与野党の責任ある対応を強く求めたい。

中根コメント

社説でも、民主党の対応は党利党略的と批判されても仕方ない、と書かれている。まったくそのとおりである。

野党も政権を取るために、ありとあらゆる手を使ってくる。少しは理解できる。しかし、ねじれ国会になってからの民主党の対応は、党利党略そのもので、国民の国益を無視した対応といわれても仕方ない。

こ のままでは、国民生活に混乱が生じてしまうのではないか。いや、もう生じてきているのではないか。ねじれ国会になってからの夏以降の経済・政治を振り返っ てほしい。国会・経済あらゆる面で停滞や混乱が生じてきている。世界からの信頼も低下し、株価も下落。(サブプライムローン問題もあるが)世界だけでなく 国内の景気状況も不安定だ。
夏の参議院議員選挙で民主党に投じた国民も、このようなやり方は望んでいないはずだ。

小沢代表は、採決を棄権した。臨時国会最大の焦点だった重要法案の採決を野党第1党の党首が棄権したのだ。

町 村官房長官は記者会見で「国会議員として最低限の責務を果たしていない」と批判。安倍前首相は国会内で記者団に「本当は(新テロ特措法に)賛成じゃない か、と言う人もいる」と皮肉った。共産党の志位委員長も記者会見で「野党第1党の党首として無責任で、国民に説明のつかない行動だ」と声を震わせた。社民 党の福島瑞穂党首も「57年ぶりの再議決という憲政史上、極めて重要な時に棄権するのは理解できないなどと不信感を強めている。
民主党内でも「国会議員にとって採決以上に重要な仕事があるのか」(国対幹部)、「説明がなければ納得できない」(中堅)と多くの議員から批判の声が上がったとのことだ。

社説にも書いてあったが、次の焦点は18日召集の通常国会での予算関連法案審議に移る。今までのような疑われる対応ばかりではなく、国民生活に混乱が生じないよう参議院第1党としての責任ある対応を強く求めたい。

写真は今日の午前中、財務金融委員会の会議室。