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活動報告

Report

親愛なる幹事長

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私の尊敬している中川秀直幹事長が職を辞するにあたり以下コメントをしていたので掲載させていただきます。

約11ヶ月を振り返ると、本当 にいろんなことがありましたが、11ヶ月前にこの幹事長職を引き受けるときに、12年に一回の統一地方選挙・各級選挙・参議院選挙が重なる亥年がどういう 年だったのか調べてみると、私がちょうど5人目だった。結党以来記憶に間違いがなければ、岸内閣・福田幹事長以来、佐藤内閣・田中幹事長、鈴木内閣・二階 堂幹事長、河野総裁・森幹事長、私で5人目です。全部調べてみると、最初のそのとき以外、全部負けている。相当厳しい幹事長職になる。しかも目の前には大 阪・神奈川で補選が控えている。厳しいこと覚悟の上で、引き受けたのが正直なところであります。弱音を言うのは嫌だけど、そういうことを言わずにやろうと 思って、引き受けました。
以来、今言った大阪・神奈川の衆院補選、沖縄県知事選、そして愛知、福岡、北海道、東京の知事選、こういう大都市の大き な地方選挙では勝つことができました。参議院の補選、沖縄と福島は痛み分け。大体春の補選までは、大体重要な選挙は勝ち抜くことができたと思います。七分 の勝利というか、そういう中で参院選に臨んだわけです。しかし5月末からの年金、政治とカネ、閣僚の失態という3点セットの逆風を、努力はしましたが、止 めることが果たし得なかった。そして、あのような7月29日を迎えた。そういう11ヶ月間ではなかったかなと振り返っています。
油断をしたつもりもないですし、全力を挙げたのですが、やはりアゲインストの風を止めることを果たせなかったことは、執行部として責任を痛感している、そういうことです。
政 治的な意味合いで言うと、小泉総理による「自民党をぶっ壊す」構造改革の後に、新しい自民党として、改革政党としてどう勝利していくかという重い課題に取 り組んだつもりです。幹事長としての私は、一部で誤解があったかもしれないが、やはり「政策で政局をつくる」、すなわち「争点形成能力」で、政府・与党を 有利に運ぶことを自分の使命と考えてきました。どちらかと言えば、我々のほうから、主体的に争点形成を試みようという思いでいたわけですが、アキレス腱に なると思われていた中国・韓国等の外交問題、あるいは増税という争点については、争点になることなく、今日まで至っているということはうれしく思っていま す。
他方、安倍政権は、小泉構造改革政権を「進化・発展させる」政権でスタートした。私は「アベノミクス」という表現で、この進化・発展路線の理 論化や体系化を期待したが、その「成長を実感に」というその実感の部分が、正直2006年度のデフレ脱却も、公約どおり達成できない中で、選挙スローガン を裏付ける実感を与えるところまで、地方に対しても、あるいは台所で、家計まで持っていけないまま、むしろ景気回復に伴う定率減税廃止のほうが実感になっ てしまった。そういう意味では残念に思っています。
月例経済報告で私が発言したのは、金融当局に対して、怒りを決してぶつけたのではなく、公約を達成できなかった理由はなんであるかという模索作業の一つもある。そのための説明責任をしっかり果たしてもらいたいと言ったつもりです。
ま た、公務員制度改革と社保庁改革は、小泉さんも同じことを言っていたと思うが、郵政改革よりも難しい、ある評論家によれば10倍難しい、そういう改革とい うべきものを、安倍政権は、よくぞこの短い期間で成し遂げた、仕上げたと思っている。しかし、十分その意味合いが、これからわかってくると思いますが、国 民の皆さんにまだ伝え切れていない中で、霞ヶ関のサボタージュやあるいは反改革のような動きに返り血として、浴びることになったということでもあったのか なと思います。社保庁改革は本当にこの年金の信頼回復のために必要な改革でありますが、それがこれから理解されると信じていますが、流れとしては今申し上 げた通りかなと思います。
そういう意味で、要点いくつか申し上げましたが、やはり新しい自民党、改革政党としての「自民党の再起動」の基盤を十分 に固められずに去ることは、じくじたる思いもあります。全党的な理解、協力を得ながら、一歩また一歩その方向へ持って行こうとしたのですが、国民の理解を 得るには至らなかった。しかし方向性は決して間違っていないと思います。今後の方向性は検証委員会で出される報告書にも盛り込まれると思います。明日正式 には、そういう報告書が出るわけで、これはしっかり安倍総理に提出させていただいて、新執行部に引き継いでいただきたいと思っています。
改造後の 新体制は、立法府では野党、行政府では霞ヶ関のいろんな思いも十分理解いたしますが、しかし国民主権ですから、サボタージュなんかあってはならないし、そ ういうものとの戦いは必要なので、立法府では野党、行政府では霞ヶ関の皆さんに意識改革をしていただくという「2正面作戦」がこれからも続いていかざるを 得ない。両面作戦を強いられるそういう状況ではないかと思います。そういう状況であればこそ、国民運動の喚起というものがきわめて重要で、それ以外にはこ の2正面作戦に勝利する道はないと思う。新執行部にも、発足したら引継ぎの中でお伝えしながら、是非頑張っていただきたいなと思っています。
私自身は、新体制においては、何があろうと、「一兵卒」として、自民党や安倍総理を支えていく。今まで以上の決意を持っているところです。
皆さんにも今までのご協力に心から感謝をいたします。なにか、今度の参議院選挙の「戦犯」について、どこかの夕刊紙に出ていたが、決して奇麗事でなく、戦犯は他の人々でなく、私です。だから辞するわけであります。
今、日本のことを考えれば、安定した政治の中で改革を続行していくことは避けて通れない道であるし、そのためにこれからも政治家として全力を尽くすつもりです。
先 程の2正面作戦で言えば、特に大事なのは、これからは国会なんですが、アメリカでは、サブプライム問題なんかでも、議会でいろんな提案が議会から出ている わけです。法案化している。私が言う2007年体制、この前言った分断された政府の時代として、これから、何度も言うようにアメリカ議会に似てくるところ があるんだろうと思います。つまり、憲法のいうところの国権の最高機関は国会と言う意味で、「2007年体制」の中では「官僚主導」でもなく「諮問会議主 導」でもない、まさに国会主導と言うか、委員会主導というか、そこが表舞台、主な舞台となるんでしょうから、この後私も「議員立法」なんかは、今具体的に どうということはありませんが、取り組んでいく姿勢をもっていきたいと思っています。いずれ、こういうことを、というのを何かの機会で発信するかもしれま せんが、そういう中で、新しい2007年体制時代の先鞭もつけてまいりたいという思いもあります。
長くなりましたが、大体11ヶ月振り返って、これからのことも含めて、思いを申し上げさせていただきました。

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