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本日は、午前中の仕事後に午後から家族で近くの公園に行った。少し滑り台で遊んだ後、外は風が強く寒いので、隣接の展望台にいった。エレベーターで頂上に行き景色を楽しむ。気持ちよかった。写真はそのときのもの。

私は早朝起きると、まず新聞を読む。当選直後、中川秀直先生からすべて(3大新聞ほか)の新聞を読みなさいと言われて2年間。今のところ、ほとんど守り続けている。

本日は日本経済新聞の記事を元に「霞ヶ関の埋蔵金」についてブログを書こうと決めていた。
しかし、今ブログを書こうとパソコンを開けると、今日の中川秀直先生のブログに、埋蔵金について書かれていた。
それも日本経済新聞を記事について書いてある。

私の師匠がわかりやすく丁寧に書いている(というか正直ここまで私は書けない(苦笑))ので以下掲載することにする。

やはり中川先生はすごいな!と今日も感じた。
今日は長いブログになる。ご容赦ください。

日本経済新聞「けいざい解読」に、滝田洋一・編集委員が「景気の『まさか』と『埋蔵金』」を書いている。
「上り坂、下り坂のほかに景気には『まさか』がある。2007年の経済はこんな実感を抱かせる。米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)は、さしずめ国際金融界の流行語大賞だろう。
お 隣の韓国の銀行はてんやわんやだ。ドルの短期資金が調達できず、期限を迎えた資金の7-8割しか継続できない。ウリ銀行、国民銀行、新韓銀行などの駐米支 店長は3日、マンハッタンで緊急会議を開いた。ドル資金確保の対策を話し合ったと、韓国紙『朝鮮日報』ネット版は伝える。
米国のリテール(小口金 融)銀行や中国系、中東系の銀行にも接触するというが、予断を許さない。1997年のアジア金融危機の悪夢がよぎるのも不思議ではない。ドル資金を調達 し、ウォンに転換したうえで、国内の融資に充てる構図はそっくりだからだ。サブプライム問題を機に米国の大手銀がドル資金を放出できなくなったことで、資 金の蛇口が一気に締った。
反対に中国や中東産油国にはだぶついたドルが流れ込み、インフレが深刻になっている。米国の住宅バブル崩壊を引き金に、 世界のカネ回りが変調を来しているのだ。人ごとではない。米ゴールドマン・サックスによる日本の08年の実質成長率見通しは1・2%。米国の1・8%や ユーロ-圏の1・7%をも下回るのだから、安閑としているわけにはいかない。
福井俊彦日銀総裁は名古屋での記者会見で、追加利上げについて『とき には徐行運転も必要』と述べ、風邪のひき始めのような景気への配慮をにじませた。予算編成の時期を迎え、景気はひとつの焦点になってきた。福田康夫首相が 関係閣僚に原油高対策を指示したのも、その表れだ。景気対策に名を借りた財政のばらまきは困りものだが、財政再建のための増税一本やりも、景気の現状から みるとちょっと危ない気がする。
政府内にある使えるカネを有効活用したらどうか、という意見が出てくるのはこのためだろう。特別会計の積立金とい う『霞が関埋蔵金』である。代表的な主張者は中川秀直元自民党幹事長。特別会計の運用益の累積繰越利益は、07年度末で、財政融資資金特会が19兆6千億 円、外国為替資金特会が19兆3千億円にのぼる。
財融特会からは06年度に12兆円を財政健全化のために取り崩した。外為特会からは毎年1兆6千 億円を一般会計に繰り入れている。それでも、それぞれの特会に20兆円近い繰越利益が存在する勘定である。『母屋(一般会計)がおかゆをすすっているのに 離れ(特別会計)がすき焼きを食べている』という塩川正十郎元財務相の言葉を想起させるではないか。
『民間会社なら繰越利益の処分は執行役員が決 めるのではなく株主が決める。国なら執行部門の役所が決めるのではなく国民が決めるべきだ』。こんな中川氏の主張はむべなるかな。『埋蔵金をどこまで取り 崩せるか、第3者の専門家の意見も参考にしつつ検討したい』ともいう。与謝野馨前官房長官が冷やかして使った『霞が関埋蔵伝説』が、かえって特会の繰越利 益に関する世間の関心を引いたようだ。まさかの景気変調を前に、負担増の話ばかりより、少しは景気のいい論争も悪くはない」
―中川の眼―
(1)滝田氏が指摘する「景気対策に名を借りた財政のばらまきは困りものだが、財政再建のための増税一本やりも、景気の現状からみるとちょっと危ない気がする」という現状認識は正論である。バラマキと増税一本やりの間の「狭き道」を進まなければならない。
私が代表世話人を務める清和政策研究会が11月22日にとりまとめた「財政健全化に対する我々の基本姿勢」は景気の現状と財政政策のあり方について下記のように指摘している。
「デフレがいまだに完全脱却できていない不正常な中、87年ブラックマンデー、97年金融危機に継ぐ『10年周期の世界的金融不安』が世界経済のテーマになっている。デフレに加えて日本経済の先行きに不透明感が漂いはじめている」
「このような経済のもとで、増税論議が経済に与える深刻な影響を危惧する。経済成長に伴う健全な名目所得向上が確認された上で、国民負担を議論すべきである」
「な お、骨太の方針2006の『経済・財政一体改革』の発想の原点は、90年代後半に、財政再建のみを金科玉条の目的とし、その実現を急ぎすぎたあまり、景気 を腰折れさせ、結果として財政の健全化にも失敗し、国民生活にも多大な影響を与えた経験を忘れてはならない、というところにある。(財革研最終報告06年 6月26日)」
今の景気は本当に滝田氏が表現するところの「風邪のひき始め」程度なのか。ここの判断は「名医」としてのエコノミストが総動員でよ く分析していただきたい。気づいたときにはインフルエンザだった、肺炎だったということは許されない。肺炎になってから風邪薬を飲まされても直らない。 しっかりと「予防医療」をしていただかないと困る。当局には「まさかの景気変調」などという言い訳は許されない。当然、次期日銀総裁の国会同意人事では景 気認識が重要なテーマになる。米国のように、マスコミを入れて連日のように公開の場で質疑応答をしようではないか。私も是非参加したい。
(2)さ て、自民党財政改革研究会が先月21日にまとめた中間報告の中で初登場した「埋蔵金」という言葉に関心が集まるようになった。今朝のテレビ番組でも「埋蔵 金」に注目が集まったが、良いことだ。まさに、民間会社なら繰越利益の処分は執行役員が決めるのではなく株主が決める。国なら執行部門の役所が決めるので はなく国民が決めるべきだからだ。なかなか国民の関心をひかない特別会計に注目を集める上で「埋蔵金」という命名は大いに貢献してくれた。
埋蔵金 については、詳しくはHPにも載せた「埋蔵金『実在』に関するメモ」を参照していただきたいが、かつて、塩川正十郎元財務相が03年2月の衆院財務金融委 員会での「母屋(一般会計)がおかゆで辛抱、節約しておるのに、離れ座敷(特会)ですき焼きを食っておる」と批判したものだ。あれから4年、特別会計は 「埋蔵金」の名称で国民の注目を集めることになったのだ。離れ座敷に「すき焼き」を食べることができる「埋蔵金」があるのに、母屋で国民に大増税を御願い することなどできるわけがない。
週末までの一部のメディアは、この「埋蔵金論争」を「財政再建派」対「経済成長派」の論争に仕立て上げ、埋蔵金実在をいうのは、ごく一部の経済成長派の浮いた主張、異端の説である、という扱いをしていたようだ。これは誤りである。
まず、財政健全化を最も重視する政策グループである清和政策研究会が既に11月22日の「財政健全化に対する我々の基本姿勢」の中で、以下のように指摘している。
「デフレ脱却という経済的環境整備、社会保障制度設計の与野党合意形成という政治的環境の整備の間に必要な財源が発生する場合には、『特別会計の改革』による更なる財政健全化への貢献で行うべきである」
「た とえば、外国為替資金特別会計の積立金15.6 兆円や財政融資資金特別会計の積立金26.4 兆円については、金融リスクへの対応のために必要とされているが、その合理的な積み立て水準は示されず、事実上過去からの運用益の積み上がりになってい る。国の財政が苦しいのであれば、国民に増税を求める前にそれらの積立金を取り崩すべきである。現行制度での深堀が難しいのであれば、少なくともこれらの 資金については合理的な積み立て水準を確保するために財政当局とは別の組織によって管理しその上で過剰な積立金を一般会計に繰り入れることも検討すべきで ある」
これを受ける形で、財務省の津田財務次官は6日の記者会見で「財投債の発行減少が見込まれ、金利変動リスクは減っている」として、額賀財務 相から積立金の一部(運用益累積の繰越利益)を国債償還に回す検討をするよう指示を受けたことを明らかにした。財務当局も認めているのだから、もはや、埋 蔵金の有無に関する「埋蔵金論争」の段階は終っている。
(3)増税問題で問題になる時期は①「08年度」②「09年度」③「2011年度」④「2011年度以降」の4つの時期である。
このうち、①「08年度」の消費税増税は既に福田総理は否定している。③「2011年度」までの財政健全化についても福田総理は骨太の方針2006を堅持するといっている。
④「2011年度以降」の長期の増税の必要性については社会保障の制度設計についての与野党合意がなければ必要な財源は計算できない。
残 る時期が基礎年金2分の1への引き上げある②「09年度」だ。本来、骨太2006で定めた2011年度までの財政健全化のシナリオにはこの基礎年金2分の 1の財政需要も織り込まれているが、「まさかの景気変調」で財源が不足することが心配ならば、一時的に「埋蔵金」を使えばいい。
財融資金特会で は、必要積立額が資産の10%と「政令」で決まっているが、金利変動リスクを減少させられるので、10%から下げることが可能との判断である。仮に5%ま で下げれば、現在の金利水準を前提に一定の仮定の下で試算すると、08年度の10兆円、09年度に3兆円、10年以降は1-2兆円程度の財政健全化への貢 献が可能となる。これを「まさかの景気変調」の中で、09年度から必要となる基礎年金国庫負担2分の1をまかなう財源(2.5兆円)が不足した場合に使え ばいい。
(4)党内では、消費税については、社会保障費の中核財源に位置づける議論が進んでいるようだが、そうであるならば、なおさら清和政策研究会の「財政健全化に対する我々の基本姿勢」に示した以下の2つの方針を堅持すべきである。
「社会保障制度は政権交代があっても制度設計が変わらない合意を形成することが長期の社会保障財源を検討する前提条件である」
「2011年度以降の財政健全化の議論は『はじめに社会保障ありき』『社会保障制度設計に関する与党・民主党間の合意なしの財源論議なし』の方針で臨むべきである」
この方針を堅持するならば、消費税を社会保障の中核財源に位置づけるということは「増税へ地ならし」(日経記事の見出し)などではない。むしろ、『社会保障制度設計に関する与党・民主党間の合意なしの財源論議なし』への地ならしなのである。(12月9日記)